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ある大手の会社の営業部長が、得意先の社長を説得して、商談をまとめなければならなくなりました。その人は、営業部長になったくらいですから、営業には自信があり、それを裏付ける実績にも目覚しいものがありました。ですから、たとえ相手が社長であろうとも、普通ならばなんら躊躇しないのですが、彼は相手の社長が大の苦手でした。
その部長は、裏表のない正直な人で、いろんなことが顔に出てしまうタイプでもありました。そのことは彼自身もよく知っていて、それも社長に会いたくないという理由のひとつでした。
そこで、彼は「3本指のテクニック」を使うことにしたのです。
得意先の会社を訪れると、来意を告げて応接室で待つほんの僅かな間に、彼は3本の指を合わせたのです。
大の苦手な社長が現れたのは、その直後のことでしたが、営業部長はそんなことはおくびにも出さず、とても穏やかに商談を進めることができました。その結果、見事に成約となり、それ以降、その社長が苦手ということもなくなりました。
「3本指のテクニック」を習得した医学部の学生は、勉強にこのテクニックを使いました。
勉強を始める時間になると、最初に心身をリラックスさせて、アルファ・レベルに入るようにしました。そうして、次のようにマインドをプログラムしました。
「これから○○○の勉強をします。勉強中には、集中力、記憶力、想像力が、どんどん高まります。そして、勉強した内容については3本指のテクニックを使うことで、いつでも思い出すことができます」
それから、おもむろに勉強に取り掛かったところ、勉強の能率がずいぶん上がったそうです。それに、彼はもともと記憶力はそれぼど悪い方ではなかったのですが、「3本指のテクニック」を使うことにより、細かい数値まで思い出すことができるようになったそうです。
3本指を、独自に応用しておられる方もいます。
その人はピアニストで、リサイタルの時に譜面を見ずに最後まで弾くことができるようにと、3本指を応用しました。
どのようにしたかというと、まず「3から1」でアルファ・レベルに入って
「リサイタル会場で、椅子に座って大きく深呼吸した時に、いま練習している楽譜が面前に出てきます」
とプログラムしました。
そして、リサイタルの当日、舞台に上がり、ピアノの椅子に座ると大きく深呼吸をしました。すると本当に楽譜が面前に表れ、心からリラックスして最後まで弾きとおすことができたそうです。
この方の場合は、指は鍵盤の上にありますから3本指は使えません。そのため、大きく深呼吸することを、3本指の代わりにしたのです。